観光客目当てで虐待同然に働かされていた象が保護されるが…タイ旅行で象に乗る意味が考えさせられる・・・

タイの観光で象に乗ることは「虐待」です
タイで象乗り。一度は耳にしたこと、またテレビなどで見たことがあるでしょう。観光客が象に乗って1時間ほど観光できるということで現地では割と人気なようですが、この象たちは虐待の末に人間に虐げられ、コントロールされているということをご存知ですか?
象には「象使い」と呼ばれる人たちがいますが、彼らが象をコントロールするその方法は虐待以外のなにものでもありません。子供の象と親の象を無理やり引き離しロープで縛りつけ、人間に逆らわなくなるまで棒やフックなどで打ち続けるのです。

暴力で持って洗脳され、拷問を続けられる象。そんな果てに人間を乗せて観光に利用されるということを知っていれば、恐らくほとんどの人は象に乗りたいとは思わないでしょう。象だってストレスも溜まれば精神的に脆くなることもあります。食べ物さえ満足に与えられず、ただ象使いに酷い仕打ちを受けている象たち…。

何十年も飼い殺しにされた象たちがそのまま息絶えるか、ギリギリのところで救われるかは保護団体メンバーにかかっています。このほど、Boon Lott’s Elephant Sanctuary (BLES)に一頭の象が保護されました。

保護されたSao Noiは既に弱っていた…

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出典 https://www.facebook.com
何十年も観光客のために使われてきたSao Noi(サオノイ)。BLESスタッフに保護された時には既に弱り切っていました。アジア象の平均寿命は80歳ぐらいだと言われていますが、サオノイは60歳でした。それでもこれまでの虐待ともいえる飼育により完全に弱りきっており、救出されてからも幾度か倒れてしまうという衰弱ぶりでした。
それでも「象の聖地」に保護されたサオノイには、暫くして友達ができました。同じくこれまで観光客を乗せていたBoon Thong(ブーンソン)です。ブーンソンは片目が見えず背中が曲がっていて、体中あちこちに傷がありました。原因はいうまでもなく、長年の象乗りからの虐待と観光客の重さにより生じた障害です。
いつも一緒に過ごした二頭

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弱っていたサオノイを優しく支えたのが先輩のブーンソンでした。同じ雌同士、二頭はまるで仲の良い姉妹のように広大な保護センターで伸び伸びと余生を過ごすはずでした。ところが、やはりサオノイの体力には限界があったのです。
倒れてしまったサオノイ

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BLESのスタッフはできる限りの手を尽くしました。昼夜サオノイを気にかけ、少しでも食べているかチェックしサオノイの傍を離れませんでした。そして心配していたのはスタッフだけではなかったのです。ブーンソンもサオノイの状態が気になって仕方ないようでした。
サオノイの様子をうかがうブーンソン

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ぐったりと横たわったサオノイを心配そうに見つめるブーンソン。

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そしてブーンソンはある行動に出たのです。人間が、具合が悪く横たわる子供の頭や体を優しく撫でさするように、ブーンソンはサオノイの体を長い鼻でゆっくり優しく撫で始めました。

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その様子を見ていたスタッフの目には涙が。何度も倒れているサオノイを前にして、このままではきっと希望は持てないと、苦しむ前に逝かせてあげることを相談していたスタッフたち。そんな様子を察したかのように「元気になって」といわんばかりに鼻で親友を撫で続けるブーンソン…。

これが、非道な人間たちが動物を虐待した果ての姿なのです。何十年も縛りつけられ、人間を乗せて酷使させられてきたサオノイには、自由になってもそれを楽しむ気力さえ残されていなかったのです。
どうか、どうか元気になってと祈るスタッフ

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BLESスタッフも親身になってサオノイが元気になってくれるよう祈り続けました。
するとサオノイが立ち上がった…!

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祈りが一瞬通じたのか、サオノイが自力で立ち上がったのです。これにはスタッフもびっくり。そんな気力さえないと諦めていたスタッフたちにほんの少しの光が見えました。「もしかしたら、本当に元気になってくれるかも知れない」そう思いたい気持ちでいっぱいだったに違いありません。
BLESのFacebookには「信じられない素晴らしいことが起こりました!サオノイが自力で立ち上がったんです。私たちは飛びあがって喜んだわ。たくさんの励ましとサポートのおかげで、サオノイは立ち上がることができたんです!」と喜びのメッセージが綴られていました。

その後、何時間か立ったままで過ごすことができたサオノイ。「もっと元気になってブーンソンや他の友達と森で遊べる日が来たらいいね」とスタッフが綴っています。ところが6日、その日を迎えることはなくサオノイは息を引き取りました。
「今はあまりにも痛みが大き過ぎます…」

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出典 https://www.facebook.com

更新されたFacebookには、たくさんの果物や野菜に囲まれたサオノイの姿が。その横にそっと寄り添うように最後まで諦めなかったスタッフの姿がありました。元気になってくれると願っていたけれど、その願いは叶うことはありませんでした。
BLESの公式サイトで心情を綴っている女性スタッフのメッセージが心に沁みます。

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「これまで、私たちは年老いた象たちを保護し、自由と尊厳を取り戻せるように懸命に努力して来ました。観光産業で無理やり働かされている象たちの植え付けられたトラウマから解放されるように、そして彼らの本来の強さを取り戻せるように彼らと過ごす1日1日を大切にしてきました。

多くの象を保護するほど、彼らの性格が一頭一頭違うことにも気付かされます。でも、どの象を見ても、彼らが乗り越えて来た長い年月を思うと私はいつも感情的にならずにはいられません。

どうかこれからの余生の日々が少しでも長く続くようにといつも願っていますが、時にそれは叶うことはないのだということを今回、知りました。今、私の胸は痛みと悲しみで張り裂けそうです。

繊細でか弱かったサオノイを助けるために精一杯のことを私たちはしました。高齢の美しく聡明な魂を持つサオノイをめいいっぱい愛し、ケアしてきました。でも、彼女は旅立ってしまったのです。

サオノイの痩せ細った体からは、過去に彼女が絶えて来た恐ろしいほどの虐待が垣間見れるようでした。きっと耳を塞ぎたくなるほどの辛い経験をしてきたのでしょう。彼女の目はいつもがらんどうのように暗く、疲れた陰が見えました。

でもサオノイは、とても温かく優しく可愛い象でした。彼女を見ているとどんな苦境に生きても、希望を捨てるべきではないという姿勢を学ぶこともできました。最後まで頑張って生きたサオノイを私たちは誇りに思います。

サオノイのために私たちはスタッフ全員で美しい葬儀をしました。今、サオノイはようやく自由になれたのです。私たちは決して彼女を忘れることはないでしょう。本当の自由を手に入れたサオノイが天国で安らかに過ごせますように。」

出典 https://blesele.wordpress.com
この記事を読んで、今後タイに旅行をされる方に現地で象に乗る意味を今一度考えてほしいと思います。何十年という辛い年月を過ごして来たサオノイが、最後の一ケ月でもBLESスタッフに手厚い保護を受け、愛され、旅立ったことが唯一の救いです。

サオノイの冥福を祈ると共に、このような動物虐待が減ってくれることを願ってやみません。

http://spotlight-media.jp/article/299881294026491761

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